「かすかすがひたすらかわいいかったです」

第2話をみた直後の感想は以上。
このひらがな18文字で、もうインプレッションはいいんじゃないかな←

という前置きはさておき。。。
いや、あまりのかすかすのかわいさに考えがまとまらなくてですね。
悶々とした日々が続いていましたが、ようやく記事を起こすことに成功しました。

感じたことをそのままに書く。
これがこのブログを書くにあたって決めていることではあるのですが、、、
あまりに今回(自分の中で)色々とっ散らかってしまいましたw

とはいえ、ラブライバーの先輩方のお力をお借りして、解釈をまとめることができました。
もう既にネット上では散々「答え合わせ」されたものばかりなのですが、今一度「復習」という形でお付き合いいただきたく思います。



海に沈むビッグサイトと「虹」

さて、第2話はついにオープニングが公開されるのでは、という予想通り、オープニングテーマが放送されました。
現在YouTubeでも限定公開されています『虹色Passions』について。


Passionsは「情熱」「情念」を意味する英単語「Passion」の複数形。
10人のニジガクメンバーたちの、スクールアイドルに対する熱い思いが伝わってくるタイトルです。

……というタイトルもわからないままにはじまったOP映像。

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水の中に足をつける侑(あなた)と。
「虹のメロディー」という歌詞と共に、タイトルロゴがどーん!
そして海の中にポツンと建つステージの上にいるニジガクメンバーたち。

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よくみると、このポツンと建つステージは、水没した虹ヶ咲学園の屋上です。
なんということでしょう、我々のよく知るお台場は、東京ビッグサイトの屋上を残して水の中に沈んでしまったのです。

そんなよくわからない世界観の中で、ニジガクのメンバーはあふれだす希望を胸に『虹色Passions』を歌います。
「果てしない空の向こう」(にある)「未来へと」(ある)「橋を架けよう」とします。
では、ここで問題です!
ここでいう空にかける橋とは、一体何のことを指しているのでしょうか?

そんなこと、わざわざ問いにするまでもありませんね……そう「」です。
タイトルにも、エンディングでも、ここでも、強調されているのは「虹」なのです。
(ちなみにフランス語で「虹」は"arc-en-ciel"、つまり「空にかかるアーチ」を意味します。なるほど歌詞とぴったりです)

そもそも「虹」は、雨上がりによくみられます、ありふれた現象です。
Wikipedia先生によれば、「虹」は「大気中に浮遊する水滴の中を光が通過する際に、分散することで特徴的な模様が見られる大気光学現象」と定義されます。
まあ、なんで虹ができるのか、は、百科事典で調べていただくとして。
「虹」という現象が科学によって解明されるずぅっと前、古代の人々は「虹」をどう考えていたのでしょう。

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そもそも「虹」は神話によく登場しますが、有名なところでは旧約聖書・『創世記』5章~10章で登場します。
ノアの方舟」といえば、ご存知の方も多いと思います。

簡単に書くと、こんなストーリーです。

・地上に人が増え始めて、地上の人が悪事を働くことが多くなった世界で、神様は「人を創ったのは間違えだったなぁ……そうだ、洪水を起こして滅ぼそう!(ついでに他の動物も昆虫も鳥もみーんな滅ぼそう!)」とお思いになりました。
・しかし、ノアという人物はその時代の中でとてもよい人で、神様から気に入られていたので、「これから洪水起こすのだけど、君と君の家族は助かってほしいから、大きな舟を作って洪水に備えてね。ついでに動物の中からそれぞれオスとメスを連れて入れて、生き延びてね。」とアドバイスを受けました。
・ということで、神様のいうとおり、方舟をつくったノア。方舟に家族と動物たちを連れて待っていると、大洪水が発生。地上の生きものはぜーんぶ死んでしまいましたが、ノアの方舟にのっていた家族と動物たちは助かりました。
・洪水が収まってから神様はいいました。「生き残った人間たちと動物たちよ、方舟から出なさい。君たちはこれから地上で暮らしていきなさい。もう二度と洪水は起こさないと、約束するよ。約束の証として、雲の中に虹を置いておくね。この虹をみたら、私も君たちもこの約束のことを思い出してね」

なので、旧約聖書の中で「虹」は人間と神様との約束の証です。転じて虹は愛の象徴だったり、希望のモチーフだったりしています。

と、いうことは、ニジガクのオープニングでビックサイトが洪水に見舞われて水没しているのは……
この旧約聖書の物語とのリンクであると推察できるわけです。

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そして、このオープニングにはクリエイターのメッセージが込められているのです。
この水没している世界は、おそらく2話現在の「虹ヶ咲スクールアイドル同好会」の現状を示しているのだと思います。
すなわち、お台場が水没している状態は、スクールアイドル同好会が虹ヶ咲学園から滅亡してしまっていることを暗示しているのでしょう。
現に、部室がなくなっちゃいましたから……。

しかしながら、そんな絶望的な状況の中で、未来へと橋をかけようとしている9人のメンバーたち。
このストーリーが進むにつれて、虹がかかる=現状が良くなっていくよ、だから心配しないで見続けてね、そんなメッセージを感じます。
部室がどうなるのは不明ですが……たぶん「虹ヶ咲スクールアイドル同好会」の「復活」「再出発」が描かれることは間違いないでしょう。
侑的にいえば、「すっごくときめいてしまう」オープニングになっていると思います。

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きっと最後のシーンで虹ヶ咲の屋上からみえているのは、彼女たちだけの「虹」なのかもしれません。
「ラブライブ」作品群では、多様性を認め合い、自分の個性を大切にすることを、テーマとして貫いていると思います。
ニジガクメンバーでなきゃ、と思える、個性あふれるステージがこれからもたくさん観られますように。

アニメソングというのは、アニメ本編に付随する「おまけ要素」が強いもので、どうにも軽く扱われることが多いような気がします。
しかし、オリジナルアニメーションにおいて、特にオープニングでは、作品全体のテーマだったり、キャラクターたちがこれからどんな経験をして成長していくのかを暗示させたりと、重要な役割を果たしていることが多分にあり、これは「ラブライブ」シリーズ、そしてその作品群の一つである「ニジガク」についても、例外ではありませんでした。
作品を理解するには、オープニングテーマ曲、エンディングテーマ曲についても、じっくり聴き思いをはせることが大切です。

そこで、アニメと歌の関係について論じている書物を1冊ご紹介します。


『アニメ研究入門【応用編】アニメを究める11のコツ』第3章アニメソング論――アニメと歌の関係(石田美紀)
こちらは現在、絶賛図書館で借りて読んでいるところです。
「アニメ」を様々な角度から論じており、主に大学でアニメを題材とした論文を書きたい学生向けの本です。
文学や映像、アニメソング、声優、マーケティングなどなど、有識者が多くの角度から論じており、大人でも非常に勉強になる本と考えます。
ただし、論文なので、難解な表現および引用が多く、読むのにかなりの熱量を要します。
作品の考察などをするうえでも、興味深い内容がたくさんありますので、ぜひ読んでみていただきたいと思います。

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ちなみに、映像的なところでいうと、「にーじーいろーぱーしょんっ!」の「」のところで、音符がぱぁと現れるところが好きです。


マッドハッターかすかす

お次は、劇中で登場したかすかすの挿入歌『Poppin' Up!』について。

かすかすのかわいいすべてが詰め込まれた『Poppin' Up!』のPVに、トキメいたラブライバーも多いはず(私もその一人です……)
このにも、歩夢が歌う挿入歌『Dream with you』と同様、『不思議の国のアリス』要素が含まれていることを見抜くことができたでしょうか。

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アリスが白うさぎを追いかけているときに、狂ったお茶会(マッド・ティーパーティー)に参加したときに出会う「いかれた帽子屋(マッドハッター)」がかすかすの衣装のモチーフになっていると思われます。
ジョン・テニエルによるアリス本の挿絵では「小柄な体に水玉模様の蝶ネクタイをつけ、頭に異様に大きなシルクハットをつけた姿で描かれている」(出典Wikipedia)のですが、かすかすも「水玉模様」の「ハット」をつけているという点で共通していますし、PVの中で出てくるたくさんのキャンディーやクッキー・チョコレートなどの「かわいい」お菓子たちは、お茶会になくてはならないアイテムですから。

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ところで、なぜかすかすが「マッドハッター」なのか... 私からみると「マッドハッター」は「かわいい」というより「狂っている」「風変わりな」のイメージが強く、ちょっとかすかすと結びつきにくいのです。
ディズニー版のアリスでは、誕生日ではない「なんでもない日」を三月ウサギたちと祝っていますし、カラスと書き物机は何で似ているか、という論理的に破綻しているようにみえるなぞなぞをだしてきます。さすがにかすかすもそこまで狂ってはいないはず……
多少穿った見方をするなら、自身の「かわいい」の探求に「異常なまでに」余念がないところは、他者からみても「風変わり」なのかもしれません。
ただ、かすかすは、ただの「風変わり」な「変な子」ではないことは、しっかり明記しておきたいと思います。
μ’sのにこやAqoursのヨハネと同様に、自分の中にしっかりとした理想像を確立しようと(高みを目指そうと)している、魅力あるキャラクターだと感じます。
このへんの「かすかす論」は、多くのラブライバーが語りきっている感がありますが、このお話はまた2話のインプレションの中で語っていくことができればと思っています。

それにしても、2回連続でアリスモチーフの登場は予想外でした。
もしかしたら、次回の挿入歌もアリスモチーフだったりして...?
こうなってくると、『不思議の国のアリス』を、ちゃんと読み返してみたいですね。
少し調べてみましたが、KADOKAWA版のほうがおすすめのようです。
原作は韻を踏んだ英語での言葉遊び要素が強く、それにあわせて訳出が韻を踏んでいるというこだわりがあるらしいので。
図書館で探して読んでみて、面白い解釈があればご紹介したいと思います。
不思議の国のアリス (角川文庫)
ルイス・キャロル
KADOKAWA
2010-02-24